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アブストラクト

Title 自宅退院した終末期がん患者に対する病棟看護師の意思決定支援 - がん化学療法期から緩和ケアへの移行に焦点を当てて -
Subtitle 原著
Authors 佐藤愛純*1, 常盤かおり*2, 島田玲児*2
Authors (kana)
Organization 新潟市民病院看護部 *16階東病棟, *2患者総合支援センター
Journal 新潟市民病院医誌
Volume 46
Number 1
Page 37-42
Year/Month 2025 / 10
Article 原著
Publisher 新潟市民病院
Abstract 「抄録」【目的】自宅退院した終末期がん患者の意思決定の要因を, 先行研究で明らかにされた意思決定を支える援助内容に沿って考察する. 【対象】50代女性A氏, 夫・息子2人と4人暮らし. 膵臓がんのためがん化学療法を行っていたが, 肝膿瘍のため緊急入院となった. 【方法】研究デザイン:事例研究【結果】1. 「ありのままの気持ちを支える」看護師はA氏が退院への不安と希望とで揺れ動く心情を受け止め, その揺らぎに寄り添いながらA氏の思いを共有した. 2. 「患者・家族の代弁者となる」看護師が代弁者となってA氏と夫の思いをつなぐように関わった. 3. 「院内外のチームを調整する」残された時間を家族と過ごしたいというA氏の思いを実現させるために, 看護師は医師と今後の方針について調整を行った. 4. 「がんの進行に伴う症状の緩和に努める」A氏の意思決定の内容によって許容される疼痛の範囲が変化したため, 看護師はA氏の余生に対する価値観を考慮した疼痛コントロールを行った. 5. 「先を見越して情報提供をする」看護師はA氏の全人的苦痛を捉え, 予後の予測に基づき鎮痛剤増量について情報提供を行った. 6. 「今後の支援の方向性を捉える」看護師がA氏の幸福に対する価値観や信念を聞き取り, 入院中の目標設定に反映させ, 歩行訓練の継続を支援した. 7. 「症状の悪化に備える」夫が抱える医学的管理に関する心配事について, 看護師が具体的な内容を書面にして退院指導を行ったことで, 夫の不安が軽減した. 【結論】意思決定支援として先行研究と共通する内容が見いだされた. それ以外にも「患者の価値観を考慮した疼痛コントロールを行う」「全人的苦痛を捉える視点と先を見越した情報提供を合わせて行う」「在宅療養に協力する家族の不安軽減に努める」が示唆された. これらの支援の内容については, 今後も事例を積み重ね検討する必要があると考える.
Practice 臨床医学:一般
Keywords ギアチェンジ期, 終末期がん患者, 退院支援, 予期悲嘆
  • 全文ダウンロード: 従量制、基本料金制の方共に770円(税込) です。