アブストラクト
Title | 乳糖不耐症 |
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Subtitle | 特集 母乳・ミルクの最近の話題 |
Authors | 齊藤博大 |
Authors (kana) | |
Organization | 茨城県立こども病院 小児消化器肝臓科・総合診療科 |
Journal | 東京小児科医会報 |
Volume | 43 |
Number | 1 |
Page | 28-32 |
Year/Month | 2024 / 9 |
Article | 報告 |
Publisher | 東京小児科医会 |
Abstract | 「要旨」乳糖不耐症は乳糖の吸収不良によりさまざまな消化器症状を呈するものである. 乳糖は消化酵素ラクターゼによってグルコースとガラクトースに分解され吸収される. グルコースとガラクトースは特に新生児から乳幼児にかけて重要な栄養素である. 乳糖不耐症は大きく3つのタイプに分けられ, (1) 極めて稀であるが新生児期に, 哺乳後数時間で激しい水様性下痢が起こる先天性乳糖不耐症, (2) 牛乳摂取後に腹部膨満感や腹鳴などを訴える日本人成人に多い後天性乳糖不耐症, (3) ウィルス性下痢症後などに下痢症状が遷延する二次性乳糖不耐症である. 診断は乳糖除去による症状の改善で行われることがほとんどで, 治療の基本は乳糖除去である. 臨床的に遭遇することが多いのは (3) 二次性乳糖不耐症であり, 原疾患の改善とともに症状を呈さなくなる. 乳糖不耐症と判断したあとも, 母も児も牛乳や乳製品の過剰な摂取制限にならないよう, 適切な栄養摂取を継続することが重要である. |
Practice | 臨床医学:内科系 |
Keywords |
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