アブストラクト
Title | 不明熱 |
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Subtitle | 特集 〜エキスパートの経験に学ぶ〜 小児科Decision Making (1) よくある症状 |
Authors | 清水博之 |
Authors (kana) | |
Organization | 藤沢市民病院臨床検査科 |
Journal | 小児科診療 |
Volume | 84 |
Number | suppl |
Page | 24-27 |
Year/Month | 2021 / |
Article | 報告 |
Publisher | 診断と治療社 |
Abstract | 「●はじめに」 かつてPetersdorfらによって定義されたFUO(fever of unknown origin), いわゆる古典的不明熱(1週間の入院精査を行っても原因が不明な3週間以上持続する発熱)は50年以上前に提唱された概念であり, その後の検査・診断技術の進歩や抗菌薬の開発は著しく, かつての古典的不明熱の内容は大きく様変わりした. すなわち, 不明熱の範疇に含まれていた疾患が確定診断されることが多くなった. 一方で小児における不明熱の明確な定義はないが, 38.3℃以上の発熱が少なくとも8日間以上続き, 外来あるいは入院において精査を行ったにもかかわらず診断がつかない場合とすることが多い. 不明熱の原因は, 感染症の他にも膠原病, 悪性腫瘍などきわめて鑑別診断のスペクトラムが広い症候である. 似た用語でFWS(fever without a source)があるが, これは発熱期間が1週間以内で, 病歴や身体診察から明らかな感染臓器が特定できないものを指し, FUOとは異なるものであり, 大部分はウイルス感染症を中心としたself-limitedな感染症である. |
Practice | 臨床医学:内科系 |
Keywords |
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参考文献
- 1) Petersdoif RG et al.:Medicine(Baltimore) 40:1-30,1961
- 2) Kasai K et al.:Pediatr Int 53:421-425,2011
- 3) McGowan JE Jr et al.:N Engl J Med 288:1309-1312,1973
- 4) Rosenfield AT et al.:Radiology 132:553-561,1979